長女と口蓋裂②直母(直接の授乳)はできないのか?直母トレーニングを頑張り、一度諦めた話

口蓋裂の子どもは、口蓋裂の部位や程度によるものの、飲食に影響・支障が出ることがある。今回の記事では軟口蓋裂を持って生まれた長女への授乳がどの様なものだったかを書いていきたい。

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長女と口蓋裂①エコーでは分からず、出産後発覚

長女と口蓋裂①エコーでは分からず、出産後発覚

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低出生体重児の長女~しばらく搾乳を哺乳瓶で与える

出生後、口蓋裂と診断された長女まんじゅう娘。しかし、それ以前に1700gの低出生体重児でもあったため、生後しばらく保護器から出られず、NICUに入院することとなった。母子同室は叶わず。
私は母乳が出る体質だったので、産後入院中は3時間毎にNICUで搾乳し、長女は搾乳された母乳を哺乳瓶で飲んでいた。そして、産後10日位で先に私が退院することとなったのだが、やはり自宅でも3時間毎に搾乳。搾乳した母乳を冷凍保存して、毎日NICUに通って届ける日々をしばらく送っていた。

体重増加後、直母のトレーニングを指示される

長女は少しずつ体重が増え、保護器から出られるようになった。それからしばらくすると、直母、つまり搾乳を哺乳瓶で与えるのではなく、直接授乳をするように助産師から指導された。
初めて長女を抱っこして、乳首を咥えさせた感想
……
確かに、咥えているし、口をぐにゅぐにゅ動かしているが、吸っているのか…?
その場にいた助産師は「ちゃんと吸えそうですね!」と笑顔だったが、正直母乳を吸われている感覚は無かった。でも、今まで授乳なんてした経験が無かったので、そんなものだろうか…とも思った。そして、ここから、苦難の道が始まるのであった。

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全然直母出来ない問題~哺乳瓶では飲めるのに

それ以降、NICUで毎日直母、直接授乳をするように指導された私。しかし、長女はちゃんと乳首は咥えるものの、口から母乳が溢れ出す。どれくらいかというと、授乳後は長女の産着と下着は母乳でビジョビショになり、着替えが必要なほど。タオルを挟んでもダメな位。
そして、授乳後スケールで体重を量り、体重の増えからどれ位母乳を飲めたかチェックするのだが…。ほぼ増えてない。数g程度。
つまり、全然直母で飲めておらず、ほとんどが口から溢れて、産着や下着に染み込んでいるだけなのである。

…いや、まだまだ母乳を飲むのに長女が慣れていないだけだ。体も小さいし。体重が増えて、力が強くなったら、きっと、ちゃんとおっぱい飲めるさ…。
私は自分にそう、言い聞かせたし、小児科の担当医もNICUの助産師達もそういってくれた。しかし、現実はそんなに甘くなかった。

助産師さん達、人によって言うことが違う

長女まんじゅう娘は出生後、1ヶ月以上NICUに入院し、私は毎日自宅から病院に通って、自宅で採った搾乳を届けると共に、授乳、直母のトレーニングを続けた。
しかし、長女まんじゅう娘は一向に直母で飲めるようにならなかった。乳首を咥えるだけで、口から溢れる母乳。授乳後、体重はほぼ増えない。たまに、10g以上飲めるときもあったが、基本的に5gとか。もう、ここまで少ないと誤差の範囲内で全く飲めてないだけなんじゃないかと、内心疑問を持っていた。
そんな感じなので、結局仕方、搾乳を温めて哺乳瓶に入れて飲ませる。落ち着いたらNICUの搾乳器でまた、搾乳する…。毎日この繰り返しだった。

勿論、助産師さん・看護師さん達は、そんな我々母子を手助けしてくれようとしていた。私が長女を産んだ病院は、助産師さん、看護師さん達が沢山いて、持ち場はローテーションらしく、NICUの担当は毎日違っていた。皆、熱心で親切な方々ばかりだった。
しかし、困ったことが一つあった。皆、言うことが一人一人違うのである。

助産師A「乳頭保護器を使えば、まんじゅうちゃん、おっぱい飲めるようになりますよ!乳頭保護器を買って持ってきてください」
B「え、乳頭保護器買ったんですか?うーん、たぬぼうさんは必要ないと思うけど」
C「少しでも直母しやすいように、哺乳瓶はピジョンの母乳実感にしましょう」
D「え、母乳実感は良くないですよ!Kタイプの方がまんじゅうちゃんに合ってます」
E「上手く飲めないのは口蓋裂が関係してます。この先飲めるようになるのは難しいですよ」
F「おっぱい飲めないのはまだ体が小さいからですよ。この程度の口蓋裂なら問題ないはずです」

うわああああっヘ(゜ο°;)ノ
誰の言葉を信じればいいんだっ!?

小児科担当医と話すのは、何かの検査をした時等で、普段、NICUでは助産師さん看護師さんとしか話さない。でも、こんな感じで本当に、皆言うことが違っていたのだ。彼女らは非常に熱心で、手が空くと子どもの事を話し合っていたし、時には討論めいたことをしていた。一人一人各々の信念を持つのは素晴らしいし、皆考えが違うのは当たり前だ。
…しかし、授乳の指導がぶれるのは正直辛かった。
何が正しいのか今一つ分からないまま、そして直母できないまま、長女の体重は増えていき、2300gに達した時、退院。その後自宅に連れて帰ることとなったのである。

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退院後の地獄~三時間おきに直母→哺乳瓶→搾乳のループ

病院から(助産師達から)は退院後も直母・授乳の練習をするように指導されていた。哺乳瓶からは問題なく母乳を飲める、長女まんじゅう娘。しかし、私自身が母乳が出過ぎる体質で、一度乳腺炎になってしまった。
「乳腺炎を防ぐためにも、搾乳ではなく、きちんと直母、授乳して下さい。」
そう、指導されていたのだ。

娘は規則正しく三時間おきに空腹を訴えた。

まず、おっぱいを咥えさせて、授乳トレーニング。やはり吸えてない気がするし、タオルや産着がビジョビショになる。着替えさせる。
そして、どれくらい娘が直母で飲めたかよく分からない状態で、冷凍保存していた搾乳を解凍し温めて、哺乳瓶で長女に与える。
長女が飲み終えて、眠ったら、今度は搾乳器で母乳を採取。冷凍保存する。
そして、使った搾乳器の部品や哺乳瓶を洗っていると…
あら不思議!あっという間に三時間経って次の授乳時間が迫ってくる!

…しんどかったと思う。『思う』なのは、正直この頃の記憶が曖昧なのだ。この頃、夫は遠方に単身赴任中。日中は実母が頻繁に手伝いに来てくれたものの、それ以外は長女と二人っきり。基本的に授乳してるか、搾乳を温めているか、搾乳しているか…みたいに、母乳に関する何かをしている。あとは、多分泣けば抱っこしてオムツを取り替えたりしてたハズで…。…なんか頭にモヤが掛かったように漠然としか思い出せないのだけど、凄く忙しかった気がする。とにかく疲れていた。

何より、直母トレーニングのあと、病院と違ってベビースケールが無いので、何g飲めたか分からなくて困っていた。ベビースケールをレンタル、購入することも考えたのだが、あったらあったで、数gに一喜一憂し、ノイローゼになりそうなのでやめておいた。 

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一旦、直母を諦める~直母のメリットを考える

退院後2ヶ月位、上記の生活を続けた。しかし、一向に長女は直母で飲める感じではないし、むしろ授乳という行為を嫌がっているような感じですらあった。哺乳瓶を出すと喜ぶ。そして、私も正直、「授乳→冷凍搾乳の解凍・温め→搾乳して冷凍保存の流れ…無駄じゃん!?」 と思うようになっていた。
試しに、長女が空腹で起きる直前で、搾乳器で搾乳できるだけ搾乳→それを全て哺乳瓶であげる…という手法を取ってみた。
…かなり楽になった。
先に搾乳を済ませておけば、長女が飲み終えて眠ったあとは、哺乳瓶や搾乳器の部品を洗うだけで私も休める。

大体、直母のメリットってなんだろう。まあ、まずは圧倒的に楽なことだろう。哺乳瓶も搾乳器もいらないし。あとは、乳腺炎対策にも、直母の方が乳腺のつまりが解消されやすいらしいというが…。搾乳でも気をつければ何とかなるのではないかと思った。
あと、直母の方が情緒が安定するだ、なんだという声も良く聞くが、世の中ミルク育児の人だって多い。私自身、母乳ではなくミルクで育った。別に直母で育ってないけど、自身が情緒不安定だなんて全く思わない。

そんな感じで、直母にこだわるのがちょっと馬鹿らしくなって、私は2週間ほど直母トレーニングをお休みした。
これだけで、ずいぶん精神状態も良くなったと今となっては思う。

まとめ~口蓋裂関係なく、無理に直母や直母トレーニングをする必要はない

日本の産院・助産師さん達は、かなり母乳や直母にこだわると聞く。海外はそうでもないらしい。特に口蓋裂のお子さんを持っている方は「吸う力を鍛えるためにも、直母の方がいいです」と言われるかもしれない。私がそうであった。やはりそう言われると、頑張らなければならないと思ってしまうだろう。

しかし、この時期、無理をして精神的に肉体的に追い詰められてしまう方がまずい。辛くなったら休んで楽な方法を取るのも大事な事だ。
私はこのままだと自分がパンクすると思って、直母をお休みしてみた。その結果、随分と楽になり、冷静に物事を考えることが出来るようになった。

そして、意外なところで、直母の裏技を授けてもらって、突然直母が出来るようになったのだ。これについては次回の記事で書いていきたい。

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